悩む! 就職先??~在宅で働きたいケアマネジャーさんへのアドバイス~

わかばケアセンター 居宅業務管理課 主任介護支援専門員
遠藤 貴美子

「学びを継続する」という思いを大切に、
様々なことにチャレンジしています。
自分の可能性が広がっていくことを楽しんでいます。

介護支援専門員実務研修に合格した皆様、おめでとうございます。
ケアマネジャーとして働きたいけれど、どこに就職したら良いのかな? と悩んでいる方へのアドバイスです。

 2024年度(第27回)介護支援専門員実務研修受講試験に合格された皆様、おめでとうございます。お仕事しながらの受験勉強はとても大変だった分、合格された皆様の喜びは爆発しそうなぐらいかと思います。合格された方の中には、早速ケアマネジャーの仕事に興味を持って、このコラムを読んでくれている方もいるかもしれませんね。しかし、すでにご存知の通り、この試験は実務研修を受講するための試験ですので研修の修了により介護支援専門員資格が取得できることをお忘れなく。

さて、実務研修が修了に近づいてくると、介護支援専門員としてどこで働こうか……と受講生同士でも話題になるようです。しかし、ケアマネジャーが働く場所は在宅?施設?企業?と色々ありますよね。そして、年齢を重ねてからの再就職。ほとんどの方が新人としてスタートする訳ですから「絶対に後悔したくない!」という思いは強いのではないでしょうか?

また、転職を考えておられるかたもいると思います。そこで、今回は私が今まで働いてきた

「少人数の居宅介護支援事業所」

「大人数の居宅介護支援事業所」

について、それぞれにどんな特徴があるのかをお伝えします。

 メリットデメリット
少人数居宅介護支援事業所 2人~3人位)・周りの理解がある
・担当外のケースの事もよく知ることができる
・わからない事は自分で調べる癖がつく
・ある程度自由に仕事ができる
・事業所が静かで電話の声が聞き取りやすい
・電話対応などが少ない
・服装自由がほとんど
・経営の危機がいつも頭をよぎる
・運営指導時のプレッシャーが半端ない
・都道府県レベルの研修時は同じ会社の人がいないのでいつも一人でさみしい
・新しい情報に置いていかれる時がある
・他のCMと意見の不一致などがあると顔を合わせることが気まずい  
大人数居宅介護支援事業所 4人以上~)・経営についてほぼ心配はない
・社内独自で研修がある
・困ったときの相談相手が多数いる
・研修には必ず同じ法人のCMがいる
・研修費用を出してくれる会社が多い
・自分が病気になっても交代してくれるCMが多数いるという安心感がある
・事業所が賑やかで電話の声が聞き取りづらい時もある
・電話がよくかかってくる
・他のCMに気を使う
・社内規定が色々とあり自由は少ない
・現場と上層部との意見の不一致がある
・人事異動がある
・人数が多すぎて同じ法人のCMでも誰かわからない
図1 私が考える少人数居宅と大人数居宅のメリット・デメリット

 私は、ケアマネジャー数3人の事業所に8年間在籍後、ケアマネジャー数約70人で9事業所がある現在の会社(1事業所6~10名CM)で働くことになりました。「家庭的事業所」から「大規模会社」へという経験は、仕事に行きたくないと思わせるほどの大ストレスでした。

 当時を振り返りながら、改めて図1のようメリット・デメリットという視点でまとめてみると、あくまでも私個人の主観ではありますが、就職や転職では居宅介護支援事業所の事業規模というよりも、働く側が何を求めているのかに焦点を当てて検討されてはどうかと考えます。

例えば、私の場合。

子供が生後6ヶ月で応募した全国規模の会社での面接では「子供さんが小さい時はそばにいたほうが良い」という理由で不採用になったようです(はっきりは言いませんが、面接時に何度も言われました)。

しかし、「やっぱり小さい子供がいたらだめか」と落ち込む私に声をかけてくれたのは小規模の事業所でした。案の定、子供の事で私はたくさん休みましたが、認定調査を変わってくれたり、実績をやってくれたり、ここには書ききれないぐらいたくさんサポートしてくれました。そして、子供が小学生になってやっと休みが少なくなった頃、事業継承という形で現在の会社に異動しました。初めは、大きい会社って決まり事ばっかりで窮屈だし、知らない人ばかりで気を使って疲れてしまう日々でしたが、自分が小規模事業所で培ってきた知識や経験を褒められ、定期的に開催される研修でケアマネジャーの仲間ができることで大きい会社もまあいいかなと思えるようになりました。

もちろんこれは私一個人の感想。

たまたま巡り会えた人、会社が良かったのかもしれません。

せっかくたくさんの勉強をしてつかんだケアマネジャーの資格。

自分に合う職場を探して、長くそして楽しく仕事をしてほしいと願います。

このコラムを読んでくださった皆さんがケアマネジャーとなって、仲間としていつかどこかでお会いできる日を楽しみにしています。