「門外不出の利用者・家族とのトラブル防止のテクニック」とは?

ケアマネジャーを紡ぐ会 会長
株式会社介護屋宮﨑 代表取締役
船橋市議会議員
宮﨑直樹

全てのことをルール化して、仕事のストレスを減らすことを徹底する介護屋みらい代表の宮﨑です。


トラブルを未然に防ぐことができるかどうかも実力の1つです。

■ご挨拶

ケアマネジャーを紡ぐ会 会長の宮﨑です。
令和4年度からケアマネジャーを紡ぐ会は、大きく方向を転換していきます。
そのきっかけが、介護職の賃上げにおいて我々が対象外となった事に、非常に強い憤りを感じているからです。

では、このことを受けて紡ぐ会はどのように方向転換をするのか。

これからは、一定の影響力を持つことを目標に組み込み、当会を職能団体にしっかりと引き上げていく事にも尽力していきます。

紡ぐ会は、発起人の太田事務局長と2人で始めました。各地にて研修を実施する事で少しずつですが、仲間が増えてきました。ただ、何となく気の合う仲間たちと楽しみながら、ケアマネの業務が少しでも楽になる方法を広げていくためのチャレンジをしてきました。

その結果、紡ぐ会はいつも金欠な状況でした。
昨年行われたクラウドファンディングでは、300万円を超えるご支援を皆様から頂けたのは本当にありがたかったです。
改めて、ここに感謝の気持ちをお伝えさせて頂きます。 

あざぁぁぁぁぁす♡

いただいた300万円は、紡ぐ会の支部を広げていくための、広報費、研修にかかる費用、事務局費用に充当させていただきました。
そしてそれとは別に、今まで通り無料で受けられていたサービスを充実していく他、よりご自身のスキルアップをしたい方向けにもサービスの提供ができる仕組みを作りました。

冒頭でもお伝えした、介護職の賃上げにおいてケアマネが対象外になった事について、実はケアマネ業界側にも一定の問題があると捉えています。

『しっかりと自分たちの「意思」を国に伝える事ができていない』

「想いは伝わらなければ、無いものと同じ」と言われています。

令和4年度からは、研修を受けていただいた時点で、紡ぐ会の会員として自動登録させていただきます(無料会員)。
当会としても、毎月必ず、1回以上の無料研修を続ける事、ケアマネに有用な情報発信を続けることをお約束いたします。

そして、よりレベルの高い研修や情報をお求めの方に合わせたプレミアム会員もご用意しました。

また、YouTubeなどの発信もしております。
ご視聴頂けると非常に嬉しく思います。

■今月の有益情報

さて、今月から始まりました有益な情報配信(コラム)。
私は、介護屋みらいという事業所を運営しています。そこでは、「毎月の仕事をその月のうちに終了させる事」を全てのケアマネジャーが心がけており、それが実行できています。
そのやり方を各研修にてお伝えしています。
しかし。普段はお伝えしない介護屋みらいの

「門外不出の利用者・家族とのトラブル防止のテクニック」

を一つだけご紹介します。

訪問介護での生活援助を開始する事で、多くのケアマネが嫌な思いをした事があると思います。
「嫌な思い」で代表的なものが、利用者・家族からの訪問介護員への苦情です。

その苦情によって、ケアマネまで責められる事になった経験もあると思います。

この生活援助の支援導入のトラブルを解消する方法をお伝えします。

なぜトラブルになるのか。利用者・家族がヘルパーに対して過剰な期待をしていたり、過剰な期待だと認識をしていない事から理想と現実の乖離によって、トラブルが起こるのです。

では、どのようにして事前にトラブルを防ぐのか。以下、箇条書きにしてポイントを出しますので、それをご自身の言葉で上手くつなげて説明をしてみてください。

  • 介護保険の生活援助以外の支援は、苦情がほとんどありません。
  • 唯一苦情が多いものは生活援助です。
  • 訪問介護員の支援には「身体介護」「生活援助」の2種類があります。
    (この2種類の丁寧な説明をする)
  • 訪問介護員は「身体介護」のプロ。「生活援助」はヘルパーの人生経験からできる範囲でお手伝いするだけです。
  • 時間で動いているので、掃除も四角い部屋を丸く掃除し、調理も食べられるものを作り、買い物も1つのスーパーで棚の手前から取って来るだけです。
  • 今まで実際にあった、訪問介護の生活援助の細かい事の苦情を伝えます。
    (洗濯物干すときに、2回しかはたかなかった。本当は3回はたいて欲しい)
    (ハンバーグにナツメグ入ってなかった)
    (冷蔵庫に入れてある飲み物のラベルが正面を向いていない)などなど
  • 1時間200円程度で訪問介護員が家事をしてくれる。それくらいの気持ちで支援を受けてほしいです。
  • それ以上を求めるなら家政婦の役割になり、1時間3,000~5,000円が相場です。
  • 訪問介護員は家政婦ではありません。

ここまでを20分・30分かけてでもきちんと説明して、理解していただきます。
さらに、その後の担当者会議でも「しつこいようですが」と前置きをして、訪問介護員は時間で働いている事など丁寧に伝えています。

そうすると、殆どの利用者・家族から苦情がないのと「あなたが言ってる意味が分かったわ」と訪問介護による生活援助の現実を受け入れてくださいます。

これ以外にも、介護屋みらいでは多くの事をルール化してトラブルを減らす努力をしています。皆さんにも何かのヒントになっていただけると非常に嬉しいです。

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