ニッセイ基礎研究所三原岳
本コラムの第1回では、ケアマネジャー(介護支援専門員)を取り巻く環境を俯瞰する図を示しつつ、コラムの目的として、ケアマネジャーやケアマネジメントの「あるべき姿」から考える必要性を指摘しました。
第2回では介護保険発足時の議論に立ち返りながら、「なぜケアマネジメントやケアマネジャーが創設されたのか」という点を論じるとともに、「代理人」の機能が期待される点を論じました。
今回、第3回では、「代理人」の問題を少し意識しつつ、ケアマネジャーに期待したいことを論じます。そのことを通じて、多職種連携の重要性が浮き彫りになると考えています。
代理人とは何か
「介護のサービスのシステムに本当の命を吹き込む」「利用者の代理人的な機能を果たす」
――介護保険制度が発足した頃の資料を読んでいると、こんな文言が目に入ってきます。第2回で述べた通り、それだけ当時はケアマネジャーに大きな期待が寄せられていました。
筆者自身、特に重要なカギを握るのが「代理人(機能)」という言葉と思っています。これを手元の辞書...
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